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とっぷり静かに夜がふける さぁさ、都市伝説の時間の始まりだよ さぁさ、みんな出ておいで 楽しい楽しい時間だよ 知ってるかい? 人々が噂すれば、都市伝説は生まれてくる たとえ、その始まりが作り話であろうとも たとえ、その始まりがささやかな嘘であろうとも たとえ、その始まりがただの勘違いであろうとも それでも、都市伝説は生まれるのさ だって、みんなが噂するから だから、都市伝説は生まれるんだ それじゃあ、噂しなければいいって? 無理無理、そんなの無理なのさ だって、人々は噂せずにはいられない 誰かに話さずにはいられない …都市伝説には、そんな魔力があるんだよ? 「…赤マントがやられたそうで」 こちらの報告に、彼女はあら、と驚いたような声を出した が、すぐに笑って、作業を続ける 「相手はだぁれ?」 「『トイレの花子さん』。人間とは契約済です」 あらあら、と まるで、世間話でもしている主婦のように、彼女は笑っている 同士の死に悲しむ様子は微塵もない 「多分、現場は女子トイレでしょ?」 「はい」 「やっぱりね。可哀想な赤マント。相手と場所が悪かったわね」 くすくすくす 彼女は笑う、ころころ笑う 鏡に書いたそのメッセージに満足しつつ とても楽しそうに笑う 「仕方ないわよね。あの子は、私たちの中でも、一番の小者だったもの」 言いながら、彼女は服を着始める …にしても、彼女はどうして、作業をはじめる前に服を着ないのだろう 長年彼女と付き合ってきているが、それだけが謎だ 「……さて、と。行きましょうか」 「どちらまで?」 「あなたが、送ってくれるなら、どこでも」 くすくすくすくすくすくすくす どこか、狂気を感じさせる笑み だが、私はそれに恐怖は感じない 自分と彼女は同士である そして、彼女の能力は、発動条件があるから…彼女の誘惑に屈しない限り、私は彼女に頃される事はない そもそも、彼女の能力に殺傷能力があるのか、否か? …私には、その事実はわからないのだが 「地獄行きだったら、どうなさるおつもりで?」 「あら、それもいいわねぇ」 くすくす 笑うその笑顔は、妖艶で ぞくり、背筋を悪寒が走る …知っている この笑顔は、男を誘う笑顔だ 獲物を誘う笑顔だ だから この笑顔に惹かれては、いけないのだ 彼女とともにホテルを出る …彼女が、男と入ったその個室 そこの鏡に残したメッセージを見て、男はどう思うやら 真っ赤な唇で 『エイズの世界へようこそ!』 と、そう書かれた…そのメッセージに 自分が運転するタクシーお後部座席に座り、女はすやすや眠っている …さて、どうしようか 彼女の片割れの所にでも、送るとしようか できれば、彼女とはあまり関わりたくないのだ 同士ではあるのだが…時折、彼女の行動にはついていけなくなってしまう 「…はぁ」 運転しながら、小さく、小さくため息をつく …自分たちは都市伝説だ そして、自分も、彼女も、あまり人間に歓迎される都市伝説ではない たとえ、歓迎されない生まれ方をした都市伝説であっても、改心し、人間と友好関係を築こうとする者たちもいる …だが それでは駄目だ、と唱えるのが、自分たちだ 都市伝説は、都市伝説らしく振舞うべし 衝動を抑える必要などない だから、彼女は男を誘い一夜を共にし、あのメッセージを残す だから、自分は酔った客を乗せ…地獄へと送り届ける それが、自分たち 人間の噂話から生まれた都市伝説 これでいい 自分たちはその道を選んだのだから、後悔などない …だが、それでも 同士が、人間と契約した都市伝説に倒されるたびに 次は自分なのでは、と 恐怖に支配されてしまうのだった ほらほら、都市伝説の時間だよ? みんなどうしたの?出ておいでよ? ねぇねぇ、君はどうするの? 君はどんな都市伝説? 人を助ける? 人を襲う それとも、人間なんかに関わらない? どんな生まれであろうとも 後の行動を決めるは君次第 後悔しなけりゃ、どうでもいいのさ …たとえ、それによって 誰かの命を奪おうとも 誰かに命を奪われようとも 結局は、自分が選んだ結末なんだから、さ fin 「単発もの」に戻る ページ最上部へ
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都市伝説 都市伝説名 / 名*前 * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / * * / *
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とても楽しい夢を見た気がする しかし、どんな夢か覚えていない とても幸せな夢を見た気がする しかし、どんな夢か覚えていない とても、とても恐ろしい夢を見た どんな夢だったか、はっきりと覚えていて そして、忘れる事などできはしない 夢はいつだって、我々に恐怖ばかりを植え付けてくるのだ Red Cape 「………むぅ」 なんとも、最悪な目覚め あまり思い出したくない過去の夢を見た時以来か 「むむ~……」 「…おや、赤いはんてん?」 むにむに 赤マントの上に乗って寝ていた赤いはんてんも、目を覚ましたようだ なんとも、目覚めが悪そうだ 「…宴に招待されたのです。でも、招待してきたのが生首だったのです」 「奇遇だな。私もまったく同じ夢を見た」 つまるところ、誰かが意図して見せてきた夢だ ただの偶然ではあるまい 「…それで、どうするのかね?赤いはんてん」 「あぅ?」 「その宴とやらに、行くのかね?」 むにむにむに 赤マントの上で二度寝の体勢に入ろうとしていた赤いはんてんに、赤マントはそう尋ねる すると、赤いはんてんは、小さく首をかしげて 「行くに決まってるですよ。タダで飲み食いのチャンスなのです」 「良いのかね?「組織」の人間が来る可能性も否定できんが」 「あぅあぅ、「組織」が怖くてタダ飯食えるか!なのですよ」 それに、と 赤いはんてんは、どこか意地悪く笑った 「「夢の国」に対する勝利の祝宴なのですよ、参加しないはずがないのです」 「…なるほど」 そう言う事か、と赤マントは苦笑する …全く 確かに、そう簡単に割り切れるものではない事はわかっているが …少々、大人気ないような 「それじゃ、赤マント、おやすみなのです」 ぺふんっ 赤マントの胸元に突っ伏す赤いはんてん すぴすぴ、すぐに寝息を立ててきて …宴か 不特定多数の都市伝説と顔を合わせるなど、久しぶりだ この街の都市伝説の現状を知るのにもいいかもしれないし…赤いはんてんを一人で行かせるのも心配だ 自分も行くとしようか 赤マントはそう考えて、自分も静かに二度寝の体勢に入るのだった 悪夢が恐ろしいのは誰とも分かちえないから 自分一人で背負わなければならないものだから しかし もし、その悪夢を誰かと共有する事ができたならば その恐ろしさを、誰かと共に乗り越える事ができるだろう Red Cape 前ページ連載 - 花子さんと契約した男の話
https://w.atwiki.jp/legends/pages/2144.html
In die hohle Hand Verlangen, 掌なら懇願。 できる事ならば、戦わないでほしい 赤いはんてんとしての力を使わないで欲しい だからと言って、青いはんてんの力なら良い、という訳でもないのだが 「やれやれ、相変わらず馬鹿力だな」 盛大に相手都市伝説を殴り飛ばした青いはんてんに、赤マントは小さく苦笑した 殴り飛ばされた相手は、全身に青痣を作って気絶している 「誰が馬鹿力よ?」 不満げな表情を浮かべてきた青いはんてん いや、青いはんてんが赤マントより腕力が強い事は、確かな事実であるのだが だから、不満を述べられても逆に困る 「いや、君の外見でそのような腕力があるのが、未だに不思議でね」 「私達は都市伝説よ?外見通りの力じゃないことなんてよくある事でしょ?」 「……まぁそうなのだがね」 苦笑しながら、そっとその手をとって その掌に、口付ける 「……できれば、その拳を振るって欲しくないと、私は思うのだよ」 戦って欲しくない それが、私の君への願いなのだから 前ページ連載 - 花子さんと契約した男の話
https://w.atwiki.jp/legends/pages/844.html
…カプセルの中の人型の命を奪いながら進んでいく 赤いはんてんに、こんな事をさせなければいけない事実 それに、赤マントは悩む ……あそこで、エレベーターに乗らなければ良かったのか? 否、廃ビルに、逃げ込まなければ良かったのだ しかし、後悔しても仕方ない 今は、自分たちが自分たちで在り続けるために…自分たちが、できることをしなければならないのだ 「赤いはんてん、プレゼントですっ!!」 ぽっぽっぽっぽっぽ 赤いはんてんが見えている範囲の人型に、次々浮かぶ赤い斑点 容赦なく命を奪う呪いの奇病 他のトイレに出没する、「赤」を冠する都市伝説…赤マントや赤いちゃんちゃんこたちと、赤いはんてんは、似ているようでどこか違う存在だ 他の「赤」を冠する都市伝説が、赤い衣服を纏っているかのように相手を血塗れにさせるのに対し…赤いはんてんは、「はんてん=斑点」と言う語呂合わせから、相手に斑点を浮かび上がらせる そして、「赤い斑点=致死性の伝染病」と言う関連から、呪いの奇病を発させるのだ 伝染性が低くなっているのが、幸いと言えば幸いだろう 無差別に命を奪える力 赤いはんてんのかつての契約者は、それを赤いはんてんに使わせないようにしていた 戦う必要性がある時は、なるべく、青いはんてんの姿で戦わせていたくらいだ 相手を青痣だらけにする青いはんてんの時の方が、彼女が誰かを殺してしまう確立は低いから 「…赤マント?どうしたですか?」 「………いや、何でもないさ」 近頃、昔の事を思い出してばかりだ 自分も歳をとったのだろうか、と若干憂鬱になる ……と、その時 ぞくり 赤マントの全身を、悪寒が走りぬけた 「---っ!?あ、赤マント!!」 「ぬ……!?」 …前方から迫ってくるのは、灼熱の炎 まるで、西洋の竜の口から吐き出されたような、慈悲なき、全ての命を奪う炎 これは…まずい!? 赤マントは、ひらり、マントを翻す 遠くへ 出来る限り、遠くへ、遠くへ遠くへ!!! とにかく、遠くへ移動しなければ 2人とも、この炎に巻き込まれて、焼き殺されてしまう!? 「夢の国」の影響下にある中、どこまで遠くへ移動できるかわからない しかし、出来る限り、炎から逃れる範囲へ……!! 視界が赤く染まりあがり …その直後 2人は、夜空に浮かぶ満月を見上げる位置にいた 「……あぅ??」 「…おや」 …どうやら、地下から、一気に地上へと移動できたようである これは、つまり… 「…「夢の国」の影響が、消えたようだな」 「それ、って…」 そして、傍にあった祭用のスピーカーから、聞こえてくる放送 『悪夢の国は落ちた。各々方始末を着けなさいますよう』 ……あぁ、そうか 「夢の国」は倒されたか、正気に戻るかしたのか だから、赤マントの空間転移が、本来の力を発揮できるようになったのだ 人攫いはどこにでもいる だから人攫いの赤マントはどこにでも現れる 「……終わっちゃった、ですか」 ぽつり 赤いはんてんが、呟いた …結局、自分は仇を取れなかった そうとでも、考えているのかもしれない 俯く赤いはんてんを、赤マントはそっと抱きしめる 「……あぅぅ、苦しいのですよ、赤マント」 「あぁ、すまん。しかし、我慢してくれるかね?何故だか、こうしていたい気分でね」 「あぅ、どう言う理屈ですか、それは……でも、まぁ、許してやるのです。私もなんだか、そんな気分なのですよ」 赤マントの腕から逃れようとしない赤いはんてん …彼女の表情を、赤マントは見る事は、できない 北区、祭会場の一角 突如現れた赤い衣装を纏った2人は、数分後…現れた時と同じように、忽然と消えた 悪夢の国と因縁を持ちながら、しかし、その戦いに深く関わらなかった二人 悪夢の国が倒された時の二人の心境が、どういったものだったのか それは、誰にもわからない… 前ページ連載 - 花子さんと契約した男の話
https://w.atwiki.jp/legends/pages/1614.html
○月×日 20:53 一年生教室 「ねぇ…」 「…あぁ、気づいている」 襲い掛かってきた、赤マントと赤い…いや、青いはんてん その二人の様子がおかしい事に、既に仮面ライダーは気づいていた その目に、どこか意思がかけているのだ 「操られているのか」 「何の事、かしらっ!?」 ひゅん!と青いはんてんの拳が飛んでくる 仮面ライダーに避けられた拳は、そのまま黒板に吸い込まれ…… -----ごがっ!!と その中心に、大きくヒビを入れる 「もう、ちょこまかと」 「頑張ってくれたまえ、青いはんてん。因みに私は戦闘能力皆無である為、ここで応援させてもらう」 マントを翻しながら、赤マントはそう言って笑った …そう言えば、赤マントと言う都市伝説特徴や口調から男性のはずなのだが、声や体型が女性だ、この赤マントは もしかしたら、マッドガッサーのガスの被害者の一人なのかもしれない 「邪魔しないでよねっ!新しい世界を作る邪魔を!」 「この計画が成功すれば、人間も都市伝説も訳隔てなく、共に生きていけるのだよ?」 洗脳の効果で、偽りの言葉をそう信じて、言っているのか ーーーそれとも、マッドガッサー達自身、本気でそれを実現しようとしているのか? 仮面ライダーには、それはわからない わからない、だが 自分のすべき事は、決まっている 「お前たちの目的を達させる訳にはいかない!俺の護るべき者の為に!」 「……強情ね」 青いはんてんが、再び拳を構える 「…青痣だらけにしてやるわっ!」 睨みあい、そして、同時に床を蹴り走り出し 仮面ライダーと青いはんてんの拳が、激しくぶつかり合った to be … ? 前ページ連載 - 花子さんと契約した男の話
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赤神散覇 身長:190cmくらい 体重:? 血液型:? 年齢:? 誕生日:? 備考:? 一人称:「ワタシ」 二人称:「アナタ」 正体不明、長身と赤い外套が特徴的な女性。 SRC島内のいたるところに現れ、出会った生徒を神隠しに合わせる。 実際に、彼女のマントの中に取り込まれた人間が消えた瞬間を目撃したものもいる。 神隠しにあった人間は、数週間から数ヶ月ほど立ったあと、自分の教室の席に座って いたり、自室のベッドで寝ていたりするなど、なんの前触れもなくもとの居場所に帰っ てくる──が、その誰も一人の例外もなく「気がふれて」しまったらしい。 そんな危険人物であるため治安維持生徒会とも何回か抗戦しているが、いつも何の痕 跡も残さず消え去ってしまう。 その外見や行動から、赤マントと呼ばれる都市伝説が具現化したモンスターではない かと言われている。 人を食ったような口調で話す。 赤神散覇 散覇, ちるは, 女性, モンスター, AAAA, 200 特殊能力 魔力所有, 1 143, 141, 160, 163, 190, 166, 超強気 SP, 60, 夢, 1, 愛, 1, 神速, 1, 威圧, 1, 隠れ身, 1, 戦慄, 35 .bmp, -.mid 赤神散覇 赤神散覇, あかがみちるは, (モンスター(赤神散覇専用)), 1, 1 陸, 3, M, 10000, 200 特殊能力 性別=女性 攻撃属性=夢 テレポートLv1=神出鬼没 ステルス 追加攻撃=怪人「赤マント」 怪人「赤マント」 @都市伝説からは逃げられない 100 - 110 命中時限定 加=解説 追加攻撃専用武器 対応する特殊能力でのみ発動。通常使用は不可。 3800, 220, 1000, 100 BACA, -.bmp 都市伝説からは逃げられない, 0, 1, 4, -60, -, 20, -, AAAA, +999, 縛引無 怪人「赤マント」, 0, 1, 1, +99, -, 50, -, AAAA, +999, 即無(追加攻撃) 怪人「赤マント」(表示用), 0, 1, 1, +99, -, 50, -, AAAA, +999, 即無加|攻反 格闘, 1300, 1, 1, +15, -, -, -, AAAA, +15, 突 今、貴方のすぐ傍に, 1500, 1, 5, +30, -, 10, -, AAAA, +30, 間接格攻 回避, ダメージ小, ダメージ中, ダメージ大, 破壊, 射程外, 攻撃,
https://w.atwiki.jp/legends/pages/857.html
見つけた 見つけてしまった 秋祭りの三日目 赤いはんてんと2人で歩いていたら…それを、見つけてしまった 「夢の国」 赤いはんてんの、契約者の命を奪った相手 彼女の契約者の友人たちの命をも、奪った相手 赤いはんてんが、即座に彼女を睨み付けた 「夢の国」の傍に居た、肩に人形を乗せた少女がこちらの様子に気付き、慌てているが…きっと、赤いはんてんの目にそれは入っていない 「赤いはんてもがっ!?」 「まぁ、落ち着きたまえ」 むーむーむー!! 赤マントに口をふさがれ、じたばたする赤いはんてん 赤マントは片手で赤いはんてんの口を、もう一方の手で赤いはんてんの手を塞ぐ …はんてんを翻されて青いはんてんになられたら、自分では抑えられない 「ふむ、そこのお嬢さん、まだ赤いはんてんの力は発動していないようだが……大丈夫かね?」 「あ、は、はい」 こくり、頷いてきた「夢の国」 今の彼女からは、以前の歪んだ様子は見受けられない ………あぁ 「…悪夢から、解放されたのだね?」 「……おっさん、夢子ちゃんの事、知ってんの?」 「はっはっは、私はおっさんと言う歳では辛うじてないと思いたいがそれはさておき。まぁ……私よりも、彼女の方が、因縁があると言うべきか」 むーむーむー! ぺちぺちぺち!! 塞がれて居ないほうの手で、赤いはんてんは赤マントの手をぺちぺちと叩いてくる 放せ!とでも言いたいのだろう しかし、放す訳にはいかない まだ、赤いはんてんは冷静さを取り戻せていない 「…お嬢さん、この子を……赤いはんてんを、覚えているかね?以前君と出会った時は、人のいい青年と一緒だったよ」 「………!!」 「夢の国」…少女に夢子と呼ばれた少女が、かすかに表情を強張らせた …覚えていたか 赤マントは、小さく苦笑する 「…なるほど、その少女の契約者が、「夢の国」と戦った事があるのか」 少女と夢子の傍にいた青年が、確認するように呟いてきた あぁ、と赤マントは頷いてやる 「もっと具体的に言うと、彼女の契約者の友人が、まず、「夢の国」と戦い、敗北し…都市伝説と、一体化してしまったらしい。記憶を、すっぽりと失ってね」 …あの彼は、今も生きているだろうか? 記憶を失ってしまった彼は、こちらの事を忘れてしまっていて …いや、そもそも 当時の自分達は、彼が都市伝説化したことを知らなかった 「夢の国の地下カジノ」は、詳しい事を自分たちに話してこなかったし…彼が最後に護った少女は、ただ泣くだけで何も答えられなかった ……だから 彼等は、「夢の国の地下トンネル」と「夢の国の地下カジノ」と契約していた彼が、死んだと思って ……仇討ちに、挑んでしまったのだ 「「全身を金粉で覆われると死ぬ」、「さっちゃんの歌の四番目」…そして、この赤いはんてんとの契約者…それらをあわせて、四人。我々の親しい友人たちが、「夢の国」に命を奪われているのだよ」 「…………」 夢子の中に、その記憶は残っているようだった 赤いはんてんの契約者が死んだ、あの戦いは…苛烈なものだったから だからこそ、印象に残っているのかもしれない 赤いはんてんは、暴れるのをやめていた ただ、憎悪を込めて、夢子を睨みつけている 「で、でも、待ってくれよ。こっちの話も、ちょっと聞いてくれ」 「うむ、聞かせてくれたまえ…できれば、赤いはんてんに、早く冷静になってほしいのでね」 赤マントが苦笑すると、少女と青年は、事情を説明してくれた 「夢の国」は、「夢の国の創立者」によって歪められていた事 今の「夢の国」は、もう、悪夢からは解放されている事… それらを、順々に、説明されていく 「…そうか、原因は「夢の国の創立者」だったのか…」 苦笑する あの優しかった青年が、誰よりも尊敬していた「夢の国の創立者」がそもそもの原因だったとは… …いや、彼が尊敬していたのは実在の夢の国の創立者の方だ 都市伝説から生まれた「冷凍睡眠している夢の国の創立者」ではない それが、せめてもの、救いか 「赤いはんてん、わかったかね?落ち着いたかね?」 「……………」 こくり 赤いはんてんは、頷いてきた …まだ、かすかな不安はあるが また、能力を使おうとしたら、また口を塞がせていただくとするか そっと、赤マントは、赤いはんてんから手を放す …じっと、じっと 赤いはんてんは、夢子を睨みつけていた ……わかっているのだろう 彼女は、操られていただけなのだ、と しかし、割り切る事ができないのだ 赤いはんてんは、あの戦いで、親しい人間たちを一気に失ってしまった 生き延びている一人とは、元々あまり顔を合わせた機会もなかったせいで疎遠になってしまっている 赤マントにとっても…彼等は、付き合っていて楽しい人間だった それを失った悲しみは、奪われた憎しみは、消えているわけではない ………しかし 復讐が、何を生むと言うのか? 赤いはんてんの契約者は、復讐を望まなかった 赤いはんてんが、己の仇を取ることを望んでいなかった …ただ、赤いはんてんに自由に生きて欲しい、と そう、考えていたようだった 「さっちゃんの歌の四番目」と契約していた男性も、自分が契約していた都市伝説相手に、復讐を、仇討ちを禁じていた …もっとも、「さっちゃんの歌の四番目」はあれ以来行方不明 どうなってしまったか、わからないのだが… 「……お前は、もう、歪んでないのですね?」 ぼそり 赤いはんてんが、呟く じっと、じっと 真正面から夢子を睨み付けたまま……ゆっくりと、続ける 「もう、誰も殺さないですか?取り込んだりしないですか?」 「……はい」 こくり 夢子は、はっきりと、頷いてきた 強い意志 赤いはんてんの契約者や、その友人たちと戦っていた時の様子は微塵も感じられない 「……それなら」 ……赤いはんてんが、俯いた 「…それならっ!もう、二度と歪むな、なのです!もう、誰も殺すななのです!!あいつらみたいな死人を、二度と出すななのですよ!!そして、償えなのです!死ぬななのです!!生きて生きて生きて生きて生きて生き続けて!!一生償いやがれ!なのです!!」 顔をあげて、一気に言い切った赤いはんてん …その目に、うっすらと、涙が浮かんでいたのを 赤マントは、確かに見逃さなかった 「…行くのですよ、赤マント。あの顔見てるとイライラしてくるのです、殴りたくなるのです」 「っと…」 ぐいぐいぐい 赤いはんてんが、赤マントの手を握り、引っ張ってくる せめて、赤マントとしても、夢子に…そして、恐らくは、彼女を正気に戻したのであろう、青年たちに何か言いたかったのだが しかし、赤マントが、赤いはんてんの言葉に応じないのを見て…赤いはんてんは、少しムッとしたような表情をして ひらりっ はんてんを翻して…青いはんてんの姿になった 周囲に一般人がいなかったからいいものを、こんな真昼間から変身とは大胆な 「ほら、行くわよっ!」 「~~っ!?そ、その姿で力いっぱい手を握らないでくれたまえ!?手が潰れるっ!?原稿が書けなくなったらどうしてくれるかっ!?」 「あんなちっちゃなポエムコーナー、誰も読んでないから問題ないわよ」 ずるずるずる 青いはんてんに手を引かれて行く赤マント 人さらいが、攫われていっているような状況だ 赤マントは苦笑し…「夢の国」と青年たちに、小さく頭を下げた ずるずるずるずるずるずるずるずる… 赤マントは、そのまま路地裏に連れて行かれる 「青いはんてん?」 「………」 ぴたり 青いはんてんが、足を止めた …その背中が、震えている 「………っく……………うぁ…………っ」 その口から漏れ出すのは、嗚咽 …赤マントは、そっと、青いはんてんを背後から抱きしめてやった 青いはんてんは、その腕から逃げない ただ、ぼろぼろと、大粒の涙を流し続けている… 「………うわぁああああああああん………!!」 泣き続ける、青いはんてん 結局、仇討ちはなされなかった あの状態の「夢の国」を攻撃するなど、彼女にはできない …それは、かつての契約者の意思に、反するから しかし、憎悪が消えたわけでもない 大切な人達を殺された憎しみは、いつまでたっても消えない どうしたらいいのか 彼女自身、きっとわからないのだろう …赤マントとしても どう、声をかけてやったらいいのか、わからない ただ、その体を抱きしめて、涙をぬぐってやることしか…彼には、できないのだ 泣き続ける青いはんてん その体を、赤マントはいつまでも、抱きしめているのだった …見えていますか? 聞こえていますか? あなた方の望みは、ようやく叶いました だから、どうか、お願いです 私が、彼女の心を、少しでも和らげることを どうか、お許しください Red Cape 前ページ連載 - 花子さんと契約した男の話
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アニメの都市伝説はとても多いです(トトロなどは映画ページを参照) ドラえもん 行かなきゃ タレント 最終回都市伝説 クレヨンしんちゃん しんのすけ 死ぬ しんこちゃんの正体 サザエさん サザエさん 最終回 ちびまる子ちゃん ちびまる子ちゃん 最終回 ポケモン ポケモンショック 赤ギャラドス ドラゴンボール GTの謎 アンパンマン 本当の黒幕 トムとジェリー ジェリーの悲しい死
https://w.atwiki.jp/legends/pages/271.html
「んん~……気持ちいいのですよ。赤マント、もうちょっと奥まで頼むのです」 「うむ、まぁ別に良いのだが」 もそもそと 赤マントの膝の上に頭を置き、耳掃除などされている赤いはんてん 赤マントは丁寧に耳掻きを動かしてやる 「に、しても。君は自分で自分の耳も掃除できんのか」 「あぅ…間違って奥に入れすぎたら怖いのですよ」 都市伝説が、何を地味な事を怖がっているのか 赤マントは、小さく苦笑した 「私が、間違って奥まで傷つけてしまったらどうするのかね?」 「あぅ?赤マントがそんな事するはずないのですよ」 きっぱりと、赤いはんてんはそう言ってきた 視線が、赤マントを見上げる 「赤マントが、そんなドジで私を傷つけるはずがないのですよ」 「ふむ、そうか」 信頼してくれている、と そう言う事なのだろう …耳掃除で信頼される、と言うのもどうかと思うが 「ほら、終わったぞ」 「ありがとうなのですよ」 もふ、と頭を撫でてやると、赤いはんてんはにじにじと起き上がった そして、にんまり笑い、赤マントが持っていた耳かきをそっと奪う 「赤いはんてん?」 「今度は、私が赤マントの耳を掃除してあげるのですよ!」 ……… 何? 一体、何の気まぐれだ? 「あぅ?嬉しくないのですか?」 「いや、何と言うか…自分の耳掃除を怖がる者が、他人の耳を掃除できるのかと思ってな」 「あぅあぅ、他人相手なら平気なのです!!」 それは、どうかと思うのだが 通訳するに、他人の耳ならうっかり傷つけてもいいと言うことか …もしくは 「大丈夫ですよ、赤マント。私を信頼するのです!」 ない胸をはって言われても、困るのだが 「まぁ、してくれるのなら、構わんがね」 「ふっふーん、任せろなのですよ!」 ひらり はんてんを裏返し、赤いはんてんは青いはんてんとなった そして、そのむちりとした太ももを、ぽんぽん、と軽く叩いて招いてくる 「ほら、膝枕でやってあげるわよ?」 「わかったわかった」 ぽすん、と 青いはんてんの膝の上に頭を置く赤マント このリア充め!!などと言う罵倒がどこかから響きそうなその状況 しかし、ロリコンにして熟女好きと言う、特殊な性癖の赤マントにとって、青いはんてんの膝枕は特別ご褒美と言う訳でもなく ほのぼのとした時間が、ゆっくりと過ぎていくのだった おしまい おまけ 赤いはんてん「う~、夜はちょっと冷えるようになってきたですよ」 赤マント「うむ、確かにそうだな」 赤いはんてん「だから、赤マント。ちょっとマントの下に入れろですよ」 (ごそごそごそ) 赤マント「君は、はんてんの下はさらしとスパッツだけという格好をもう少し改めたまえ」 赤いはんてん「ほっとけなのです。真夏でもマントの下は常に長袖Yシャツの赤マントの暑苦しさよりマシなのです」 前ページ連載 - 花子さんと契約した男の話